堀本(君負け本)

君負け本読みました。
全編を通して「聞いたことを鵜呑みにするな、考えろ」と伝える本。
かなり概念寄りで、色々な知識に対して堀さんの考えを提示していく構成になっています。こういう概念系の本は好きですね。

伸び悩んでる人には多くの、強者でも1つは気付きを得られるでしょう。飲み込むには時間がかかりそうですが、読めば力になることは間違いないと思います。

特にいい
  • テーマ4(形式テンパイ) 勝負をせずに形テンを取るためにどうするか、という指針が示してある。
  • テーマ12(手牌のゴール) オリは損を受け入れる行為という認識。打点意識を高め押し返せる手を作ることで、損になる状況を出来るだけ減らす。
  • テーマ13(オリ打ち) 趣旨は12と一緒。
  • テーマ21(複合形) 似たことをブログに書こうと思ってた() 引っかかってる人そこそこいそう。私もたまにやらかします。
面白い
  • テーマ6(チートイツ)
  • テーマ8~11(主に押し返し) 放銃率や和了率はさすがにデータ出したほうが良いと思いますが、まあ趣旨はわかるのと大きく矛盾はしないので○。
微妙
  • ガリトップの仕掛け。鳴きの是非は置いといて、ここに1ページだけ載せる意図が謎。
  • 押し返しを重視してること、押し返しが大事なことはわかるけど、重視しすぎて本末転倒に感じる記述もある。
  • 考えさせるにしてもちょっと曖昧。「ある程度の巡目からは~」って[いつ?]。指針として堀さん自身の基準は欲しい。
  • 今どきそんなセオリーあるか?ってことも。もう3年ぐらい早く出ていればもっと良かった。
悪い
  • 煽ってくる構成が不快。煽る割に、「Aだ!」という見出しに対して訂正は「Aというわけではない」と弱気。「A!」→「Aは間違いでB!」ぐらい言ってくれないと不快感を残したまま読む羽目になる。
    • 趣旨を考えるとそういった言い切りはできないが、それならこの構成にすべきでない。
    • 天才知識とやらも何故載ってるのか不明。

全体として内容はとても良く、構成には不満が残る本かなと思いました。
タイトルや帯でムッとした人もいると思いますが、読んでも別に解消されません。反感を持って読むと意見を受け入れない体勢になりやすいので、一旦忘れてフラットな気持ちで読みましょう。