4067m2333789p223sその2
前回の記事の続き。
目次
テンパイ形の期待値を見る
次巡(7巡目)に有効牌を引いたとして期待値を見ていく。牌姿画像はめんどいので各自補完してほしい。(0m=赤5m)
比較基準として元の形の7巡目の結果を置いておく。(前回記事の6巡目と比べて、300~400点ほど低下している)
打2p後の形
1. 24067m333789p223s(愚形テンパイ)
テンパイ外しのほうが若干有力。ただすぐ逆転するので実際にはさっさと曲げてしまったほうがよさそう。
他の愚形テンパイも3400~3500点あたりの期待値。
2. 34067m333789p223s(三面張)
三面張になると一気に和了率が上がる。40678mや2223sも同様。
巡目ごとの期待値推移を見てみると、13巡目で4400点ぐらい、15巡目で3400点ぐらい。
このあたりまでにテンパイできれば愚形より勝ると言える?(一人麻雀として考えてもこの解釈が正しいのか自信がない)
実際には先制で曲げるメリットが大きく、出た点数通りとはいかないはず。
3. 40567m333789p223s(両面ノベタン亜両面)
4. 40677m333789p223s
14s待ちは若干期待値が高いので他の良形と一応分けておく。待ち枚数の差か。
打2s後の形
5. 4067m2333789p123s
ピンズ三面張が残ると牌姿2よりも600点ほど期待値が高い。和了率は変わっていないのでピンフの威力が見える。
6. 4067m12333789p23s
ピンズ先埋まりでも牌姿3,4,7と比較してかなり強め。
7. 40677m2333789p23s
最終形は牌姿4と一緒、期待値もまあ一緒
8. 40678m2333789p23s
テンパイ逃しにはなるが、38m引きでもよい形になったと考えることができる
結果まとめ
- 愚形テンパイ時の値が結構低い。これが打2pの期待値を下げていると言える。
- テンパイしたら曲げたほうがよさそう。最初の「愚形テンパイは拒否してもいい」という話はあんまり合ってない。
- 牌姿にもよるが、12巡~15巡ぐらいに良形テンパイすれば最速愚形テンパイと同程度の値を得られる。
- この考え方は妥当なのか?あくまでテンパイすればの話なので、判断巡目はもっと前倒しすべきとは思う。
- 打2pでも良形テンパイになるケースはいくらでもあるのでかなり怪しい理論か。結局はピンフ分の打点差のおかげ。
- 一人麻雀での結果なので、先制リーチの強さなども実戦では考慮すべき。
- とはいえ序盤なら信用してよい。
解説の何が気に食わないのか
- 打点差に触れていない(これは前回も書いた)
- 回答者の説明がふにゃふにゃなのでモヤッとする
- 完全イーシャンテンだけ訂正してたけど、そんな用語の使い方じゃなくてもっと気になるとこあるだろ。(3分何切るというコンセプトがあるとはいえ)
良形確定のパワーについて
「良形確定が偉い」という説明がされる何切るは、それ以前に良形枚数に差がある場合が多い。
打牌A:受け入れは多いが愚形になりやすく、良形受け入れは少ない
打牌B:全体の受け入れでは3,4番手だが、良形受け入れだけなら一番多い
という感じ。これだと「良形確定が偉い」という説明は本質的でない。
今回のケースでは打2pが総受け入れ、良形枚数ともに上回っているため、「良形確定」にそれを覆すパワーがあるのか、という話になる。
私はそうは思わなかったが詳しい説明もなく、ここが一番気になった。
この疑問を解決するために検討を始めたが、結局のところ打点差が大事だよね~ってなってしまいおしまい。
打点差なしで似たようなケースを起こせるだろうか?
「良形確定」じゃなくとも、今まで「良形"率"」を打牌選択に反映させた何切るは見たことがない気がする。
もしかすると存在しない可能性もある。
あとがき?
シミュレータを回すまでピンフの存在を忘れていた。
普段の何切るで三色/タンヤオ/ドラ受けなどの打点要素を見て選択することは常にやっているはずなので、他の役より小さめだからといってピンフを考慮できていないのは不思議な感じ。
この形だと4567mの強力ぶりに目が行き過ぎているのかも?